今くらい眠れ

年に一度のペースで、しかも自分のことしか書いていないのにこのブログが思いの外読まれていてありがたく思う。一時は読まれすぎて嫌になったが海外からのアクセスもある(VPN使ってるだけかも)し、もしかしたら遠い場所から見守ってくれている知人かもしれないからその人たちのために何か書こう、そんな気分になった。

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先日、自分の青春を終わらせようとシンエヴァを観てきた。IMAXで観た。観終わってから15分後、4DX上映の席にもついていた。ネタバレは避けるが結局シンエヴァは自分が思っていたよりずっと良かった。

自分の青春はとっくに終わっているが、大人なのは見た目だけで中身はあまり変わらない人間は多いし、自分だって未成熟なところがまだまだ辛いほどある。その自分に一区切りつけにいった。一区切りつけられたと思う。

シンエヴァを観る前はイデオン(TV版)を観た。序破Q見返すよりイデオンが予習(というより心構えか)に役立つと思った。アニメ版エヴァが放送した頃自分は小学生だったが、すでに少年、青年時代を越えて中年になった自分がまた旧劇エヴァのようなものを観てもきっと面白いとは思わない。要はイデオンのようなラストでも受け入れようと思っていたわけである。

たぶんあと一回観る。
卒業式はまだ終わらない。

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確定申告を終え、城之崎温泉にて息抜きして帰ってきた。

一息つけたので久しぶりにポメラを出した。

このブログも2013年に作成してからけっこうな時間が経ってしまった。

あの頃、Kさんにこのポメラを貰って、これもKさんに勧めてもらったブロガーにえらく影響受けて自分も文章を書きはじめ、二日酔いの時ほどよく書いた。書くことで癒された気がしていた。それから自分の内側にある孤独を抱いたまま、俺はこれからもずっとこのまま惨めに生きていくのだろうとぼんやりそんなことを考えていた。

夕方起きて立ち飲み屋に始まり、夜中は雑居ビルを飲み歩き、適当な女とホテルで朝を待つ。

もうずいぶん時も過ぎて今はあの自堕落な日々を若者にしかできない遊びだった、などと思う。さも今の自分とは関係ないかのように。

小説の一冊も書かなかった自分が偉くなったなどと思わないが、当時予想していたよりずいぶん人間らしい生活を送れるようになったなと我が事ながら驚いている。

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結婚したからといってすぐにマトモになれず痛い目ばかり見てきたが今の自分はだいぶマシだ、そう思いたい。

積もりに積もったものが弾けた2019年は人生で一番大変だったと言ってもいい。

コロナ渦で足止めを喰らったが、借金を返すめどがついた日から一転し物事がうまく運ぶようになった。今日このエントリーをする日まで、戸惑いを覚えるほどに毎日多幸感に満ちて、静かで、思いやりのある日々に満ちている。それまでの俺は、まるでカフカの城、大江健三郎の芽むしり仔撃ち、フォークナーの八月の光(未読)さながら自ら幸せを避け、また人生に首根っこを掴まれたようにやることなすこと全て裏目に出て、自嘲しながら生きてきた。

チェーンソーマン11巻のデンジのラストあたりのセリフに痛いほど共感してしまう。

靴底がすり切れて雨が浸水してくるようになった足を引きずり、悪化していく副鼻腔炎と虫歯に気づかぬふりをし、そのうち胃潰瘍にもなって、仕事休んで寝る他どうしようもなくってようやく気付いた。俺は酒から若さを前借りしていただけだったと。

きっとコロナが俺の足を止めてくれなかったら、まだ立ち飲み屋と雑居ビルから出られず、なれ合うことが全てのモラトリアム人間たちと青春ごっこを今も続けていたと思う。
酒を飲んだら次はラーメンか女という発想からも脱却できなかったと思う。

俺はもうお友達商売に飽きた。

それでようやく、いつでも俺を支えてくれたのはお友達商売を嫌う人たちだったことに気付く。

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2021/04/08 AM 06:30 頃、早起きして散歩に出た。ついでに店の掃除をしようと宗右衛門町へ向かった。

街はホストと浮かれた女で溢れておりまん防なんてお構いなしだった。平日の朝から寿司屋が賑わっていた。

時短要請、緊急事態宣言、時短要請、まんぼう。

きっと無駄に終わる。

みんな仕事をしているだけだ。
そう思うことにした。

店は暇だがやっていけないわけじゃない。少しずつお客さんも戻ってきていて、1年ぶりに会うような人たちで店が賑わう夜もある。

否定的にならず、馴れ合わず、誰かと誰かの仲が悪くなっても首をつっこむような真似はせず、俺はチャイナタウンの警察官たちのように俺なりの方法でこの街と付き合っていく。

夕方、かかりつけ医がこのまま胃潰瘍が落ち着けばピロリ菌退治もきっとゴールデンウィーク始まる前に済むでしょうと言っていた。俺に出来ることは、またこの街で飲んで歌って飯食べ歩く、誰でも望んで良いふつうの日々が戻ってくるのを祈って待つだけ。その日が戻ってくるまで心身ともに丈夫に戻そう。

眠らない街と言われた左衛門町、今くらい眠れ。

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